スポンサーサイト
L.A. ギャングストーリーはなぜイマイチなのか

書くネタがないので、見た映画の感想でもチョロっと。記事のタイトル通り決してオススメしたくて書いているわけではないので、好きな人はゴメンナサイ。あと今回はネタバレ満載です。
L.A. ギャングストーリーは1940年~50年に暗躍したユダヤ系ギャング、ミッキー・コーエンの逮捕劇を題材にしたクライムアクション映画。実在するエピソードを元にしているらしく、鑑賞前は濃厚なサスペンスドラマを期待していました。

冒頭のショーン・ペン登場からの惨殺シーンまでは緊迫感がありますね。彼ほどの俳優になるとそこに「在るだけ」で意味を持ちます。ミッキー・コーエンは非情で高圧的な男。その姿勢が崩れるラストシーンが効果的なのもショーンの演技力あってこそですね。

対するコーエン撲滅チームのリーダー、ジョン・オマラを演じるのはジョシュ・ブローリン。正義に燃える熱血漢です。ジョシュ・ブローリンは「ノー・カントリー」での役がとても格好良くハビエル・バルデムに負けないほど魅力的でした。んが、今作のジョシュはゴリラばりに厳ついので応援する気が失せます。

物語は正義の司令官である市警本部長の「ミッキー・コーエン撲滅指令」から動き出します。正義がコートを羽織っているような男オマラは二つ返事でOK。そして帰宅後チームのメンバーを選定するのですが、千代ばりの内助の功を発揮する妻コニーが助言。というか、ほとんど彼女が選ぶという展開に。ここから徐々に「おや、この映画おかしいぞ」となってきます。原作でもこうなんですかね。

選ばれたメンバーは一癖ありそうな奴らばかりですが、やる気まんまん。チーム結成後の初仕事はコーエンの取り仕切るカジノ潰し。しかしオマラのザル作戦のせいで早々に頓挫。雑ってレベルじゃない。

優男の警官ジェリーもとある事件に直面してから意欲を見せます。その事件というのも顔見知りの「靴磨きの少年」がギャングの流れ弾に倒れたという涙無しでは語れないもの。ベタとか言わないように。

それからはしばらく順調に事は進み、コーエンに手痛い打撃を与えまくります。ドンパチ満載ですが、当時の雰囲気から逸脱しないために派手そうで派手じゃないアクションの連続。

しかしブチ切れたコーエンはチームの根城を調べ上げ、彼らを罠にハメます。そこで一番頭脳が働いていた元諜報員のコンウェルが犠牲に。ザル作戦の軌道修正に一役買っていた彼の死は致命的です。さらにコーエンの情婦でジェリーと色恋仲でもあるエマ・ストーン演じるグレイスも危機を察知し、太った黒人メイドの手引き(普通に連れ出した)によりコーエンの元を脱出。お前んとこもザルかよ!!!

任務を解かれバッジまで取り上げられたオマラ。もはやダメかと諦めたところにグレイスが現れ法廷で証人になる決意を。そりゃいくらなんでも危険だ!などというやりとりは一切なく、オマラとジェリーは快諾。いやジェリーは一応戸惑っていたけど、お前はちゃんと止めてやれよ。

逮捕状を持ってコーエンのいるホテルへ向かうチームの面々。もちろん作戦は正面突破のザル仕様。しかしザルにかけては抜かりないコーエンも負けじと余裕をかまし「あいつらじゃロビーも通れないでしょ」と根拠不明の自信。今まで散々やられてきたでしょ!こうして最終決戦の火蓋は切って落とされました。

激しい銃撃戦ですが、自分の中でこれじゃない感が溢れました。パッケージから香っていた大人のサスペンスはどこにも無く、とにかく撃ちまくるだけ。一緒に借りた「ダイ・ハード/ラストデイ」を間違って再生したのかと思いましたよ。もう無駄にスローモーション演出なんか入れちゃって目も当てられない。

最後はオマラとコーエンのステゴロ対決。元ボクサーのコーエンですが、闘いの勘はどこかに落としてしまったんでしょうね。なんせザルだし。オマラに僅差で負けてしまい、あえなく逮捕されハッピーエンドを迎えました。

物凄い俳優陣と物凄く面白い題材を紙やすりで荒らしまくったような作品、それがL.A. ギャングストーリーです。そもそも偉大なる先駆映画「アンタッチャブル」と似た題材で、さらに似たような展開に持っていけば劣化じみてしまうのは必然でしょう。そこから脱却するためにアクション要素の濃度を高めたなら、舞台を現代か近未来に改変したほうが面白みが出るってもんです。
ショーン・ペンの悪役顔は見ごたえありでしたが、それ以外は褒められませんね。退屈はしなかったんですけど、何だか消化不良です。
タグ :映画L.A. ギャングストーリー