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 Posted by ミリタリーブログ  at 

007 サンダーボール作戦



あらすじ
 原子爆弾2発を搭載したNATO空軍のヴァルカン爆撃機が訓練中に消息を絶ち、その後犯罪組織「スペクター」が奪った原爆と引き換えにNATOに対して一億ポンド相当のダイヤモンドを要求してきた。英国情報部は00要員全員に調査指令「サンダーボール作戦」を発令。ボンドはバハマのナッソーへ飛び、そこで爆撃機に搭乗していたNATO空軍少佐の妹ドミノに接近する。ドミノの後見人ラルゴは、実はスペクターの幹部として爆撃機奪取を指揮した男だった。ボンドは命がけで核爆弾を捜索する。


OPテーマ:Thunderball

レビュー
 「一度も007を観たことがないんだけど、オススメは何?」そう聞かれたら、僕は間違いなくこのサンダーボール作戦を推す。個人的には、この映画こそ良くも悪くもスタンダードなボンド映画だと思っている。初期三部作で確立したモノを全て詰め込んだのだから当然と言えば当然だろう。この映画を観て楽しいと思えれば、ほとんどのボンド映画を好きになるはず。反対にこの映画を観て引っ掛かるものがなければ、グレッグとブロスナン作以外は退屈に思えるかもしれない。まさに007のリトマス試験紙と言える映画だ。

 さて今作は「ロシアより愛をこめて」で対峙した国際犯罪組織スペクターと007が再び相見える。スペクターNo.2のラルゴによる原子力爆弾を用いた脅迫、そしてテロ行為を防ぐのが今回の任務だ。ややスケールの小さかったゴールドフィンガーに対し、サンダーボール作戦はフランス、バハマを駆けて海を巡ると大活劇に仕上がっている。また水中のアクションシーンが多用されており、水の抵抗をモノともしない交戦風景は圧巻だ。

 お馴染となる秘密兵器も「よっ、出ました!」と胸躍る品の数々。特にロケット・ベルト(ジェット・パック)で飛来する姿はある種感動すら覚える。是非、映像でご覧いただきたい。ボンドカーはDB5が続投ながらも、序盤の活躍のみで少し物足りない感がある。まぁ活躍させるなら海に潜るくらいの仕様が必要か…と、それはまた別のお話。

 ボンドが秘密兵器を駆使して活躍する一方で、今作の敵であるラルゴも負けていない。時速40キロの水中翼船ディスコ・ヴォランテ号、ビート板を彷彿させる水中戦車。スペクターの科学力も侮れない。さらにラルゴ自身にアイパッチ、サメ、破滅型ギャンブラー、現場至上主義(自ら最前線に赴いて任務を遂行する上司の鑑)の幹部と面白いキャラ付けがされていて、僕も結構お気に入りだったりする。

 以上のことからボンド映画らしいド派手なスパイ映画として、前作のゴールドフィンガーの成功もあって興行収入は歴代でトップクラス。以後ボンド映画は一時代を築き上げることになる。しかしボンド映画の悪癖である「散見される冗長なシーン」「説明不足な展開」も影を落とし、視聴者を篩いにかける一因となってしまった。特に今作における目玉「水中戦」が後半において食傷気味だったのが痛い。また冒頭のフランスでの任務~療養先における一連の流れは、一度見ただけで把握しづらいと言わざるを得ない。

 これらを踏まえて果たしてこの映画が面白いか否かは視聴者に委ねられる所であり、やはりボンド映画の入口としては最良だろうと、本作を見返して改めて思った次第だ。なお「ドクターノオ」「ロシアより愛をこめて」で監督を務めたテレンス・ヤングは本作が最後のボンド映画となった。ファンとしてはもう一作テレンス・ヤングの手がけたボンドを観たかったが、今ではそれも叶わない。


本作のボンドガールの一人「フォオナ」はスペクターの一員で、ボンドに色仕掛けをして陥れようとする。見事ベッドを共にした翌朝にボンドを捕縛すると「女をベッドで改心させてきたボンドも型なしね」と嫌味たっぷり。しかし我らがジェームズ・ボンドは「うぬぼれるな。お前と寝たのは国家への奉仕精神で、忠義の為だ」と言ってのける。ボンドにしか許されない台詞、最高にカッコイイ場面だ。ちなみにフォオナは大変豊満なバストの持ち主で僕好みである。

ミリタリー
※ここでは007が使用した銃火器を中心に紹介します。全部挙げてたらきりがない!

ワルサーPPK(画像はPPK/S)



前回まで言及しなかったのだが、必ずと言っていいほど毎作品PPKを紛失するボンド。サンダーボール作戦でも例外なく離れ離れに。捕まる→PPKを取り上げられるの様式美は今後も続きます。

ブローニング オート5



どこで使用していたのか忘れてしまいました。レンタルしたブルーレイは返却済みなので、知っている方教えて下さい。う~んヘリからサメを狙撃するシーンだったような気がする…。

<追記(ジャックさんより情報提供)>
ラルゴ邸に招かれたときにクレー射撃で使用した銃です。散弾銃て時点でクレーと気付くべきだった…それにしても腰で撃って事もなげにクレーに当てるボンドといいラルゴといいフォオナといい、オリンピック選手もびっくりの腕前だ。

以上。次回は「007は二度死ぬ」になります。  


2013年05月09日 Posted by ビスコ  at 17:32Comments(2)007